XenApp & XenDesktop製品ラインにおける2016年前半の大きなトピックは、長期安定運用オプション(LTSR)を開始したことでしょう。LTSRに関わる問い合わせの中で、Windows 10仮想デスクトップをサポートするのか?どうすれば使える?というものが群を抜いて多かったのです。Windows 10への移行と仮想デスクトップ導入が、いよいよ本格化してきていることを実感します。 この度XenApp & XenDesktop 7.9のリリースに伴い、7.9ベースのVDAが晴れて7.6 LTSR互換コンポーネントとして規定されました。そしてProvisioning Services (PVS)を利用してWindows 10 OSイメージを配信するのであれば、7.9ベースのPVSも併せて使う必要があります。 注:7.6 LTSRのベースラインコンポーネントとして、PVS 7.6 Update 1が既に規定されています。ただし、Windows 10仮想デスクトップをLTSR環境に導入するためには、7.9ベースの VDAおよびPVSが必要となります。 「晴れて互換コンポーネント」となった7.9 VDAですが、これを持ってLTSRがWindows 10を含むVDAをサポートすると表現するのは、半分正しく半分間違っている感じがします。正しい理解へ導くために、LTSRを構成するコンポーネントを整理し、Windows 10仮想デスクトップをどのように運用すればよいのかを考えたいと思います。 ベースラインコンポーネント XenApp & XenDesktopの主要な構成要素で、LTSRとして長期安定した運用に足るレベルにあると確認したバージョンを規定しています。LTSRとして運用するには必ずこれらのバージョンのコンポーネントを使う必要があります。ベースラインコンポーネントの例として、Controller (7.6 Update 3), VDA (7.6.300), Studio (7.6 Update 3)などがあります。 互換コンポーネント LTSRとして運用するシステムの中で、特定機能を「LTSR互換」として運用するもの。機能性、安定性等が拡充途上にあるもの、随時アップデートが必要になることから、固定したバージョンで長期運用することが困難なもので、例えばAppDNA, ライセンスサーバー、Profile Managementなどがあります。互換コンポーネントはLTSR適合ではないので、長期運用やCRを利用できるベネフィットはありませんが、LTSRシステムの中でベースラインコンポーネントと共に利用し、システム自体はLTSRとしての適合性を維持します。現時点でWindows 10を含むVDA for Desktop OS (7.9)がこれに相当します。 対象外 提供されたばかりで、今後短期間のうちにかなりの機能拡張が期待されるもので、長期固定運用とはそもそも相容れないコンポーネントです。例として、Framehawk, Personal vDiskがあり、VDA for Desktop OSは当初のこのカテゴリでした。 7.7, […]


  

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